地中海沿岸の小さな港
澄み切った青い空
朝からさんさんと降り注ぐまぶしい太陽
日に焼け、たくましい腕の男たちが、取れたての魚を水揚げしている
「よーし! 今日もばっちり捕ってきたぜ!」
「みろよ! りっぱなマグロだろ!」
「ヒュー!、こっちは海老が大量だぜ!」
「あじもたくさん捕れたぞ! ハッハッハ~」
「見ろよこれ!」
「ワァオ、でっけータコだな~」
「しかしいつ見ても気持ちわりーなー」
「でもこいつらの旨さがわかってるのは、わしら地中海の人間と、お前たち日本人だけだよな! リュウイチ!」
「よーし! じゃあ今日はこれからスシだスシ! 頼むぜリュウイチ!」
「おー スシとワインだ! イェーィ!」
「おーい爺さん朝から飲みすぎるなよ~」
ハッハッハッハッハ~~! ! ・・・・・・
ハハ、まったく愉快なやつらだぜ。
見よう見まねでしか覚えてない俺の包丁裁きでこんなに喜んでくれるなんてな。
OK OK うまい魚食わしてやるよ!
港には女たちが待っている。
女たちも陽気な笑い声をあげながら、楽しそうにおしゃべりをしている。
黒髪の男の子の手をひいた、ブロンド美人が振り返り、微笑む
「お帰り、リュウイチ」
「さっ、向こうにまな板と包丁は用意してあるわよ。」
「また、スシパーティでしょ」
美人を肩に抱き、かわいい子供の手を引きながら、のんびり歩く。
この子も、ずいぶん大きくなったな。かわいいもんだ。
しかし、誰の子供だったんだろう・・・
さっと手を離し、子供が調理の用意してあるほうに駆けていった。
「もう リュウイチったら。ころんだら危ないでしょ。」
そんなシャーロットも、口元に笑みをうかべて後を追っていく。
「こら、待ちなさい」
子供が、まな板越しに、にっこりしながら振り返った・・・
マッ、マスター???
・・・・・FIN・・・・・